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時効問題について署名活動を行います

時効問題について、署名活動を行います。

署名用紙につきましては、こちら

消滅時効に関する署名-001


疑問点等御座いましたら、ご連絡ください。
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時効問題について意見書を出しました

8月30日、当弁護団を含む全国で原発賠償問題に取り組んでいる19の弁護団(当弁護団も入っております)の共同で「福島第一原発事故に係る損害賠償請求権の消滅時効に関し、早急に立法措置を講じることを求める共同意見書」を衆参両院の議長、内閣総理大臣及び関係閣僚、各政党宛に送付しました。

意見書につきましては、こちら

第1 意見の趣旨
政府及び国会は,福島第一原発事故に係る損害賠償請求権については民法724条の3年の短期消滅時効及び20年の除斥期間を適用しないとする立法措置を早急に講ずるべきである。

第2 意見の理由
1 はじめに
2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災に起因する東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「本件原発事故」という。)から,既に約2年5か月が経過している。
現在も膨大な人数の方が避難生活を余儀なくされており,その人数は福島県民だけで15万1416人(福島県内での避難を含む。)に上る(2013(平成25)年6月13日現在福島県調べ)。
また,放射線被ばくの恐怖を抱えながら従来の住居に残っている多数の方々,福島県民以外の避難者の方々,風評被害等の被害を受けた事業者の方々等も併せると,本件原発事故の被害者数は計り知れない。

2 本件原発事故の被害の特性
被害者は,その損害の賠償を受ける権利を有しているはずであるが,本件原発事故は,広範な地域に住む住民の生活基盤を根こそぎ破壊し,多くの被害者は,約2年5か月経過した現在でも,生括基盤を立て直す見通しが全く立たない状態に置かれており,その損害の全容を把握することは困難を極めている。
過日,原子力損害賠償紛争審査会の能見善久委員長が賠償基準の見直しの必要性に言及したが,本件原発事故から2年以上が経過した時点で未だに賠償基準の見直しが必要となっているのは,正に損害の把握が極めて困難であることの証左である。
また,被害者の中には,避難の途中で被ばくした方,あるいは,現在も低線量被ばくを受け続けている方もおり,晩発性の健康被害も懸念される。その損害の認定方法や賠償額の算定方法については,まだ議論の俎上にすら載っていない。

3 現行法上の消滅時効・除斥期間の概要
原子力損害賠償の消滅時効*1・除斥期間*2については,原子力損害の賠償に関する法律には規定がなく,民法724条が適用されると解されている。すなわち,被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年で消滅時効により,また,不法行為の時から20年で除斥期間により,いずれも損害賠償請求権は消滅する。
したがって,本件原発事故の損害賠償請求権は,理論上は,早ければ2014(平成26)年3月にも消滅する危機に直面している。

4 被害者による権利行使の実情
これまでに東京電力の請求書を用い,あるいは原子力損害賠償紛争解決センターの和解仲介手続を利用して賠償金の支払いを受けた被害者は相当数いるが,そこでは「清算条項」を付さない合意が多用されている(なお,東京電力が最初に作成した請求書類に清算条項が入っていたことは,国会でも大きく取り上げられ,厳しい指弾の対象となった。)。これは,被害の複雑さ故に,当面支払われる賠償金が被害の実態を十分反映した金額となっているか疑義があるため,将来,完全な賠償を受けるための途を残しているものである。
また,本件原発事故から約2年5か月が経過したが,本件原発事故の被害者のうち賠償金を請求している人は一部に過ぎない。東京電力によれば,本件原発事故の仮払金を受領した16万5824人の被害者のうち,本賠償の未請求者は2013(平成25)年5月未現在で計1万1214人にのぼるとのことである。
更に,区域外避難者(いわゆる「自主(的)避難者」)を始め,東京電力が被害者として適切に認定しない方に至っては,中間指針を盾に体よく門前払いされている現実を,我々は目の当たりにしている(なお,それらの方について原子力損害賠償紛争解決センターの和解仲介手続が一定の成果を上げる場合もあるが,その処理能力に限界があることも自明である。)。

5 時効の中断の特例に関する法律案とその限界
2013(平成25)年5月21日,「東日本大震災に係る原子力損害賠償紛争についての原子力損害賠償紛争審査会による和解仲介手続の利用に係る時効の中断の特例に関する法律案」(以下「特例法」という。)が衆議院を通過し,同月29日,参議院を通過して成立した。
これは,原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介申立てを行った本件事故の被害者が,和解仲介の打ち切りの通知を受けた日から1か月以内に裁判所に訴えを提起した場合に,和解仲介の申立ての時に訴えを提起したこととみなすというものであり,同センターに申立てを行った被害者(のうち和解仲介が打ち切りとなった者)のみに限定して,わずかな期間の猶予を与えるというものである。
しかしながら,同センターを利用した被害者は,のベ1万5000人程度であり,上記被害者数に鑑みれば,特例法により救われる者は被害者全体のごく一部に限られ,被害者救済の実効性は極めて乏しい。
しかも,和解仲介手続で請求していなかった損害についても時効が中断するのかなど,その射程範囲が不明確である上,そもそも,現実問題として1か月程度で提訴できるのか,訴訟を日常的に扱う我々には大いに疑問である。

6 附帯決議と更なる立法措置の必要性
特例法に関して,衆議院文部科学委員会は,同月17日,「全ての被害者が十分な期間にわたり賠償請求権の行使が可能となるよう,短期消滅時効及び消滅時効・除斥期間に関して検討を加え,法的措置の検討を含む必要な措置を講じること」という文言を含む附帯決議を,参議院文教科学委員会も,同月28日,「全ての被害者が十分な期間にわたり臆償請求権の行使が可能となるよう,平成25年度中に短期消滅時効及び消滅時効・除斥期間に関して,法的措置の検討を含む必要な措置を講じること」という文言を含む附帯決議を,それぞれ全会一致で可決した。これは,立法者においても特例法が極めて限られた範囲での適用しかなく,被害救済に不十分であることを認識していることを示している。
現在,被害者の間で時効問題は非常に大きな関心事となっている。現在の法制度では,清算条項を付さない合意は全く無駄なものとなり,また,東京電力に現在まで請求していない方々や東京電力から冷たい仕打ちを受けている方々は,早晩,消滅時効を理由に切り捨てられるのが目に見えている。
このような不安から被害者を解放する方策は,新たな立法措置しかない。最高裁判例の中には,除斥期間の起算点をずらすことで被害者を救済した事例もあるが,本件原発事故の被害者がその判例に従って司法により救済されるという保障はなく,やはり立法による救済以外にはない。その意味で,上記附帯決議は極めて重要な意義を有している。

7 よって,政府及び国会は,衆参両院の上記附帯決議に基づき,早急に,福島第一原発事故に係る担害賠償請求権の消滅時効については3年の短期消滅時効及び20年の除斥期間が適用されないとする立法措置を講じるべきである。

以上

*1 消滅時効・・・判決の獲得や債務者による債務の承認などの事由(時効の中断事由)により,期間の進行を振り出しに戻せる制度
*2 除斥期間・・・期間の進行が振り出しに戻ることがない不変期間

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[共同意見書の提出弁護団]
福島原発被害弁護団(浜通り弁護団),「生業を返せ,地域を返せ!」福島原発事故被害弁護団,ふくしま原発損害賠償弁護団,原発事故被災者支援北海道弁護団,原発被害救済山形弁護団,みやぎ原発損害賠償弁護団,福島原発被害救済新潟県弁護団,原発被害救済茨城県弁護団,原子力損害賠償群馬弁護団,福島原発被害首都圏弁護団,東日本大震災による原発事故被災者支援弁護団(原発被災者弁護団),浪江町支援弁護団,原発被害救済千葉県弁護団,福島原発被害者支援かながわ弁護団,福島原発事故損害賠償愛知弁護団,東日本大震災による被災者支援京都弁護団,原発事故被災者支援関西弁護団,兵庫県原発事故被災者支援弁護団,岡山被災者支援弁護団

東京電力福島第一原子力発電所事故による損害賠償請求権の消滅時効につき特別の立法措置を求める会長声明が出されました

東京電力福島第一原子力発電所事故による損害賠償請求権の消滅時効につき特別の立法措置を求める会長声明


1 2011年(平成23年)3月11日に、東京電力株式会社(以下、「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所において事故(以下、「本件原発事故」という。)が発生してから、すでに2年3か月が経過した。

  本件原発事故に伴う被害は、極めて深刻かつ広範であり、いまだその全容も明らかでない。福島県の県内外への避難者だけでも15万人以上とされ、現在も被害が継続している状況にある。

ここ岡山県においても、東日本大震災に伴う避難者が約1000人に上り、そのうちの多くの方々が本件原発事故による避難者(被害者)であると推測され、東京電力福島第一原子力発電所から遠く離れた岡山県でも被害者の権利救済が重要な問題となっている。

 そのような状況の中、本件原発事故による被害者については民法724条前段が適用され、本件原発事故から3年後である2014年(平成26年)3月10日の経過をもって、損害賠償請求権が時効により消滅するおそれがある。

 しかしながら、いまだ避難生活を余儀なくされている被害者も多く、不安定な生活が続く中で、全ての被害者が自らの損害を把握し、その賠償を受けられるようになるには、さらなる時間が必要なのであって、残りわずか9か月ほどの間に対応しうるものでは決してない。

被害者の多くがいまだ権利行使が困難な状況にあるにもかかわらず、消滅時効によって損害賠償請求権を行使することができなくなるといった事態が生じることは著しく正義に反し、絶対に避けなければならない。

2 この消滅時効に関し、東京電力は、本年2月に公表した見解において、(1)時効の起算点を東京電力が各損害項目の賠償請求の受付を開始した時とし、(2)東京電力の被害者に対する請求書等の送付が時効中断事由に当たるとし、(3)これらに該当しない被害者についても、時効の完成をもって一律に賠償請求を断ることはせず柔軟に対応する、などの考え方を示している。

 しかしながら、この見解は、加害者である東京電力が対象としている被害者のみ時効の成立を多少先送りするだけにすぎず、それ以外の者については消滅時効が成立することを否定していないことから、何ら問題の根本的解決になっていない。

3 また、政府はこの問題の解決策として、「東日本大震災にかかる原子力損害賠償紛争についての原子力損害賠償紛争審査会による和解仲介手続の利用に係る時効の中断の特例に関する法律案」を今国会に提出し、同法案は、本年5月29日、参議院本会議で可決され、成立した。

その内容は、政府が設置した裁判外紛争解決手段である原子力損害賠償紛争解決センターへの和解仲介申立てに時効中断効を付与し、和解が成立しなかった場合でも手続打切りの通知を受けた日から1か月以内に裁判所に訴えを提起すれば、和解仲介の申立ての時に訴えの提起があったものとみなすというものである。

 しかしながら、同センターに和解仲介手続の申立てをした被害者は、平成24年末時点でわずか1万3030名にすぎず、被害者のうちごく一部に限られている現状からすれば、上記特例法が、実質的に被害者の救済に結びつくものとは到底いえない。

  加えて、同センターの手続では、現時点において審理期間の遅延など、必ずしも適正、迅速な紛争解決が期待できない状況にあり、それにもかかわらず被害者に同センターへの和解仲介申立てを強いる結果となりかねないことも妥当でない。この特例法が問題の抜本的解決とはならないことは明らかである。

4 これらの状況を踏まえ、本年5月28日に開かれた参議院文教科学委員会において、上記特例法案に対する附帯決議が全会一致で可決された。

その内容は、本件原発事故の被害の特性に鑑み、その賠償請求権については、「全ての被害者が十分な期間にわたり賠償請求権の行使が可能となるよう、平成25年度中に短期消滅時効及び消滅時効・除斥期間に関して、法的措置の検討を含む必要な措置を講じること」(第1項)というものである。

  この附帯決議の内容は、具体的な期限を区切って全ての被害者に対する救済措置を図るよう求めている点で評価できる。このような抜本的な解決策が求められているのである。

5 よって、当会は、国に対し、上記附帯決議の趣旨に基づき、本件原発事故の被害者の損害賠償請求権に関して、まずは民法724条前段に定める3年の消滅時効を適用しないこととする特別の立法措置を速やかに講じるよう強く求める。

2013年(平成25年)6月12日

岡山弁護士会             
会長 近 藤 幸 夫

リンク

日弁連から東京電力福島第一原子力発電所事故による損害賠償請求権の消滅時効について特別の立法措置を求める意見書が出されました

日弁連からタイトルの通りの意見書が出されました。

その趣旨は,
①平成23年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により生じた原子力損害(原子力損害の賠償に関する法律(昭和36年法律第147号)第2条第2項にいう「原子力損害」をいう。)の賠償請求権については、民法第724条前段を適用せず、短期消滅時効によって消滅しないものとする特別の立法措置を早急に講じるべき,

②前項の原子力損害の賠償請求権については、民法上の除斥期間及び消滅時効の規定(民法第724条及び同法第167条第1項)は適用されず、別途、一定の期間を経過した後に消滅するものとする特別の立法措置を講じることの検討に着手すべきである。ただし、その期間については、慎重に検討するべき
というものです。

日弁連意見書のリンク
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